鵲巣居の一展 その9 山口長男先生 曲

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山口長男先生の作品が初めて理解できたのは陶芸家の家でした。
お寺の境内で山の上に佇む工房と家屋には、木々の合間から障子越しの光が入る応接間があります。
その土壁に長男先生の絵が掛かっていました。
衝撃的な出会いでした。
それまで何度も見ていたのに本当には分かっていなかったことに同時に気がつきました。

筆を使わずペインティングナイフで創られたこの肌はまるで焼かれる前のウブな土の表情を見ているようです。
寸分でも余計なものはなく内容の充実があり、いつまでも眺めていたいといつも思います。

これまで二度ほど「山口長男とやきもの展」をアートフェア東京や渋谷のお店や魯卿あんで開催させていただきました。
山口長男先生の絵を単独で見るのはもちろん素晴らしいのですが、ある雰囲気を持ったやきものと並べることでさらにお互いに呼応することを皆さまに楽しんでいただきたいと展示会をさせていただきました。

今回の鵲巣居では長男先生の一点を飾ります。
皆様にはこの絵のそばに飾るやきものを想像していただけば幸いです。

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山口長男先生 曲 1970年